会員オフィシャルサイト
寒中見舞いや忌明けのご挨拶は、季節や状況に応じた適切な対応が求められる日本の伝統的な文化の一部です。それぞれの役割やマナーを理解することで、相手に敬意を表し、良好な関係を築く助けとなります。本記事では、寒中見舞いと忌明けのご挨拶について、タイミングや注意点を含めて解説します。
#マナー
#喪中
#忌明け
寒中見舞いとは、1年のうちで最も寒さが厳しい時期に相手の健康を気遣う手紙やはがきのことです。暑中見舞いの冬版ともいえるもので、特に季節の挨拶として大切にされています。また、喪中の方への年賀状代わりとしても利用されることが多いです。
寒中見舞いは、二十四節気の「小寒」（1月6日頃）から「立春」（2月4日頃）までの間に送るのが一般的です。ただし、立春を過ぎた場合は「余寒見舞い」として送るのがマナーとされています。
寒中見舞いには以下の要素を含めると良いでしょう。
1.季節の挨拶：例「寒中お見舞い申し上げます」
2.相手の健康を気遣う言葉：例「厳寒の折、いかがお過ごしでしょうか」
3.自分の近況報告：例「おかげさまで家族一同元気に過ごしております」
4.締めの言葉：例「どうぞご自愛ください」
・喪中の方への寒中見舞いでは、慶事を避けた表現を使いましょう。例：「新年」や「おめでとう」
といった言葉は控え、「平穏な一年でありますように」といった表現が無難です。
・カードやはがきのデザインもシンプルなものを選び、派手な装飾は避けるのが一般的です。
忌明けとは、故人が亡くなった後、一定の期間（忌中）が過ぎたことを指します。この期間は、通常四十九日（仏教の場合）が目安となり、その後に「忌明け」の挨拶を行います。
忌明けの挨拶は、喪中の間にいただいた弔問や香典、励ましの言葉に対する感謝を伝える機会です。同時に、故人の供養が一区切りついたことを報告する意味も持ちます。
・直接訪問: 近しい親族やお世話になった方には、直接お伺いして感謝の言葉を伝えるのが基本です。
・手紙やはがき: 遠方の方や直接お会いするのが難しい場合は、手紙やはがきで挨拶をします。
1.感謝の言葉：例「このたびは温かいお心遣いをいただき、心よりお礼申し上げます」
2.忌明けの報告：例「四十九日の法要を無事に終えることができました」
3.今後の抱負：例「引き続きよろしくお願い申し上げます」
・「おめでとうございます」といったお祝いの言葉は避ける。
・感謝の気持ちを具体的に伝えることが重要。
喪中の期間中に年賀状を控えた場合、寒中見舞いと忌明けの挨拶を兼ねる形で送ることが可能です。この場合、以下のように文章をまとめると良いでしょう。
寒中お見舞い申し上げます。
このたびはご丁寧なお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで四十九日の法要を無事に終えることができました。
まだ寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
このように、寒中見舞いの挨拶の中で、忌明けの報告と感謝の気持ちを添える形でまとめます。
寒中見舞いと忌明けのご挨拶は、相手の気持ちを考慮しつつ、心を込めて行うことが大切です。特に書き言葉ではマナーを守りつつ、自分らしい感謝や気遣いを表現することで、相手に温かい印象を与えられます。年末年始や法要の後の忙しい時期だからこそ、丁寧な一言が人間関係をより深めるきっかけとなるでしょう。
